ばん茶せん茶への投稿です

係りの方へ 先程全員のアドレスがわかるような形で送信してしまいました。改めて、
個々に送る方法で投稿しますので、前回のメールは、すみませんが反故「ゴミ箱に入れ
ずに捨てる」にしてください。よろしくお願いします。

ねんねこ
久し振りに家中掃除機をかけた。私は、何でも手で触って家事をしている。夫の部屋で
、あまり感触を覚えていない綿入れの様な物に触った。半纏にしては大きいし、どてら
にしてはちいさい。全く見当がつかなかった。その日は、暑い最中なのに異常に寒い日
だったので、暖かそうな綿入れは、あわせるための紐が内外に付いていたし、だぶだぶ
だったけれどこれ幸いとそれを着て過ごした。何とも言えない温かさに包まれて気持の
良かったこと!でも、それは私の身の丈にはどうしても合わない。はてなマークのまま
翌日になった。翌日は一転して真夏日となり、脱いだり着たりの忙しい日々が続いた。
私は、その隙を狙われ、風邪菌に侵入され、未だに体内の熱の上がり下がりに振り回さ
れている。数日前、寒い日に、ふと思い出して、夫に訊いてみた「心当たりは無い」と
のこと。論より証拠と、それを持ってくると「ねんねこだよ」と言う。その瞬間、私は
、雷にに打たれて電気が体中を貫くのを感じた。それは、職場の行き帰りにあずかって
もらう「おばちゃん」の家に通った時、使用していたものだった!我が子二人の小さな
命を背中に背負っ、その「命」の重さに耐えかねて後ろに引っくり返るのではないかと
いつもドキドキしていた。私はそのねんねこを、判別できなかった!ねんねこに包まっ
て、熱のある我が子と一緒に小児科に通った。乳幼児検診にも連れて行った。このねん
ねこは私達母子のために大活躍した。小さい命を守ったねんねこは、時が移り、孫達が
産まれた頃は、活躍の場は既に無かった。私は、幼い頃、背負って守ってくれた母のね
んねこを覚えている。薄紫色だった。それは、母と一緒に消えてしまった。では、この
ねんねこは、今度は老いて行く私自身を守るために役たとうと姿を表したのだろうか?
2度と見忘れないので、改めて、最後まで私を守る仕事を果たして欲しい。そのままの
姿で。

小田嶋保子 62歳 無職 花巻市下幅4−10
電話 0198−24−5213
2010年10月11日