本日も病に付します。人間であることをかんがえさせられました。

野鳥がちゅんちゅん、ぴーぴー鳴いて早朝散歩にピッタ
リの岩手の小田嶋です。

残念ながら、散歩どころか、論文を書くこともできませ
ん。

夕べは、ひどいぜんそくで、たいそうくるしみました。

そして、血圧は安定しているのですが

熱が下がりません。

これから、玄米おにぎりを食べて、かぜ薬を飲んで、床
に入ります。

なかなか、眠りは訪れてはくれませんが。

松本清張を、あいうえお順に読破中です。

一時代前の作品になっていますが、現代社会にも通じる
、社会の不条理に鋭く切り込んでいます。

戦後すぐに描かれた作品ほど、現在の不安定な状況によ
く似ているのには驚嘆させられます。

また、なかじまあつしの編んだ作品も読んでいます。
場面は中国で、官吏になれない人物を描いた作品を好ん
で紹介しています。

「さんげつき」(感じは忘れてしまいました)での話しは
、興味をそそるものがあります。

当時、和歌集に選ばれないと、官吏には当用されず、り
ちょう はそれになりたくて、技巧を凝らした作品を書
き続けるのですが、一向にみとめられません。

何かの掲示を受けて、 りちょう は藪の中に飛び込ん
で行ってしまいます。

人間性を次第に失い、終には、人食い虎になってしまい
ます。

人間の部分が、まだ少し残っていた時、親友に会います。

自分の野心を捨て切れなかった過去を語り、何か欠けて
いる詩を沢山語ります。

そして、自分がすっかり虎になってしまった姿を、その
親友にみせます。

もう二度とここを通るな、虎になったじぶんは、親友で
も食べてしまうだろうから、と言って姿をけします。

いかがでしたか?

「人間であることが、どれだけ大変なことなのか、邪念
や野心を持つと、人間性が失われていく、もっともです
ね。

りちょう は、親も、子も捨てて、虎になってしまうの
ですが、本当の「きずな」をむすべなかったのでしょう
ね。

と考えると、この現在の日本には、とんでもなく多くの
虎が存在することにはならないでしょうか?

おー、怖い話ですね。

大丈夫、私たちは、決して虎にはなりません。最後まで
人間でいられます。否、人間でありつづけましょう。

この辺で、限界となりました。

おにぎりを食べて、薬を飲んで、じんましんのかゆみに
耐えつつ、養生しまーす。

では、また。